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食べる機能を守る歯科医療

歯の問題を抱える高齢者にとっては、痛い歯がない、抜けてしまった歯がない、しっかり噛んで食べられる、という当たり前に思えることが大変重要な問題となってきます。たとえば、虫歯が痛いから、もしくは歯が抜けていて食べづらいから反対側の歯でばかり噛んでしまう、という高齢者の場合。何気なくとってしまったそんな一時的な対応のせいで、ゆくゆくは「食べられない」といった深刻な症状につながってしまうことさえありうるのです。そうならないために私たちは日頃からしっかり噛める状態を維持する努力をしなければなりません。

つまり、しっかり噛める歯を保つことが、私たちにとって最大の要介護予防と言えるのです。少なくとも元気な時から定期的に予防歯科を行うこと。そうすることで私たちはお口の中の状態を良好に保つことができます。高齢化社会となる今後の日本の歯科に求められることは、歯を診ることだけではありません。患者さんの食べる機能を守るために、生活全般をトータルにサポートをしていく必要があるのです。口腔機能維持、あるいはその機能を向上させることこそがこれからの日本における歯科の役割と言えるでしょう。